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研究内容

光化学をバックグラウンドとして,光機能材料の研究をしています。固体膜中などでの特有な光反応を基にした新しい光反応性材料やリソグラフィー材料の開発,光開始剤の分子設計からの多機能光開始剤の開発などをしています。

1)PXG:光開始剤の多機能化

「光開始剤」の概念がPXGへと拡大してきたことに着目し,酸と塩基を併せ持つ両性物質を発生する新規な概念とも言える光両性物質発生剤(PAmG)の反応や性質について研究しています。例えば,図1に示すような化合物(ASNI)を合成し,その反応と機能性について調べ,酸をターゲットとする蛍光プローブとして働くことを明らかにしました。組み込む増感系光開始剤などの研究を進めています。

このような光酸発生剤の構造から分子設計されたアミノ基を有する分子が,蛍光プローブとして機能し,また酸性物質でもある生成物によっても蛍光性が出現することから,光による蛍光イメージングが可能であることを示しました。(図2)

酸と塩基を併せ持つ両性物質を発生するPAmGの報告は極めて少なく,現在,水溶性のPAmGを用いた光pH制御を試みや,光分解性の塩基としてリソグラフィー材料や造形材料への応用を研究しています。

2)PRD:光反応性分散剤

アントラセン骨格を有するフォトクロミック化合物がカーボンナノチューブの可溶化を促進することを独自に見出し,さらに光反応により再析出できることを発見した.この物質を光反応性分散剤PRD と呼び,その可能性について研究を進めています。図3にその概念図を示します。

一見,PXGの研究とずいぶん離れた研究課題に感じるかもしれませんが,実は,光によって溶解性を変化させる材料というリソグラフィーの基本的な発想からスタートしています。 PRDの研究においては,アントラセン誘導体の自己増感による一重項酸素の反応を用いた研究を主として行っています。カーボンナノチューブを可溶化した溶液から薄膜を生成すると,図4に示すように可視光照射により薄膜中でもカーボンナノチューブが析出してくることも観察されます。

3) 感光性高分子中でのヨウ素−PVA錯体挙動

少し画像形成に近い最近の研究としては,感光性高分子中でのヨウ素−PVA錯体挙動の研究があります。千葉地域は世界的なヨウ素の原産地であることからヨウ素に関する研究プロジェクトが立てられており,これに参加したことからはじまったものです。ポリビニルアルコール(PVA)に光二量化を起こす側鎖基を修飾した高分子の薄膜において,その光二量化反応による架橋反応がPVA−ヨウ素錯体の形成を促進することを見出しました。

これを用いて光照射によるPVA−ヨウ素錯体による画像形成を行った例が図5に示すようなものです。露光部において着色が進むことが特徴で,架橋反応がヨウ素−PVA錯体形成のための高分子構造をもたらすことが興味深いと思われます.

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